雨の音で目覚める朝。
時計は無機質な顔で6:00を知らせた。
聞きたかったラジオの時間まで起きていることはできなかった。
Twitter「140文字の文学者」 燃え殻さんの「あの小説の中で集まろう」
radikoのタイムフリーで聴く。
http://radiko.jp/share/?t=20180615030000&sid=YFM&noreload=1
※配信は終了しています。
燃え殻さんプロフィール。ほぼ日塾HPより。
https://www.1101.com/juku/hiroba/4th/moegara-434/01.html
イメージと違う穏やかな声が耳に心地よい。 慎重に言葉を選びながら丁寧に話しているのがわかる。ああ、真面目で優しい方なんだなって思う。
流れてくる音楽を好きだと思う。渋谷系?
ラジオの醍醐味は、新しい出会い。いや、この曲との出会いは、新しくないかもしれない。
燃え殻さんの青春を彩った音楽だ。プロフィールを見るとほぼ同世代。私も聞いていたはずなのだ。
Tokyo No. 1soul set
東京ナンバーワンソウルセット万年筆ではしり書く。
音楽と小説とインタビュー。平日の午前中が
深夜の独特な空気に変わってゆく。
脳裏に浮かぶ、あの頃の自分、あの頃の空気、あの部屋の匂い。
あの頃の私は、働きながら専門学校に通い、実習に行きながらインストラクターの仕事もこなしていた。体が悲鳴を上げた。
貧血になってしまったのだ。
血中のヘモグロビン濃度6.0mg/dl。正常の半分になってしまった。
ヘモグロビンは体に酸素を運ぶ働きをしている。この状態で運動強度の高い、アドバンスクラスをやっていたのだ。
ドクターストップがかかる。心臓へ負荷がかかり、危険であるという。
よくやっていたな。あの頃は、気力も体力も情熱もあったのだ。
若いっていうことは、それだけで素敵だ。
何者でもなくて、何にでもなれて、無限の可能性がある。情けないけれど、今の自分には、あの頃のような気力も体力もない。
宮沢りえちゃんは
「もう、新しいことはいいかな。」と言った。
華やかな舞台の裏側で血の滲むような努力をして来たのだ。一般人の私には想像もできないほどの。やりたいことを、やり切ったのだと思う。さすがだ。カッコイイ。
私ときたら、どうだ。今ごろになって自分に向き合って、ああだこうだと情報網の片隅で独り言を言っている。中身は20歳かそれ以下だ。情けない。
いろいろな考えが、浮かんでは消えてゆく。
燃え殼さんが小説を書いたのが40歳。
まだ、いいんだ。
まだ、新しいことを始めてもいいのだ。
そうだ、私はまだ、新しいことにチャレンジしたいのだ。
今日が休みで良かった。
あの頃の記憶に好きなだけ、グズグズと留まっていられる。
リスナーの方々の「あなたの一冊」紹介が素敵すぎる。
戻ったら、本を読もう。
本が読みたい。
先ずは、燃え殻さんの小説、
「ボクたちはみんな大人になれなかった」から。
素敵な番組をありがとうございます。