・・・というはなし。

ひびこれよきひ

自由詩

いのち感じて

午後の日差しが誘うから 出かける散歩 耳はジンジン 木枯らしあたる ああ、生きているな とっても とっても寒いから 早足で登ろう 息はハアハア 白い煙の機関車 ああ、生きているな 頑張れ もうすぐだ 心臓ドキドキ バズドラム ああ、生きているな 見下ろす…

記憶のままで

あの人に会いに行った ある所で共同生活をしている 一緒に食事に行くはずだった 行けなくなった 歩くことが出来なくなった 食事も自分で食べる事が出来ない もともと痩せている人だった ますます小さくなっていた 細く白い腕に あおい血管が浮いている 綺麗…

午睡のあと

ここは 夢の中 楽しくて 幸せで 記憶の森を彷徨い 夕陽に染まる 景色を眺めていた 見え隠れする 夢の背中は 手をのばすと 指先をかすめ 消えた どれくらい眠っていたのだろう 目的地までもう少し 移動中の箱の中 全身に残る幸福感に とまどっている そんな …

希望をつなぐ

この世界はくだらないと その人はさらりと言った きっと私は このくだらない世界を生きる くだらない存在なのだ 愛してやまない このくだらない世界で 私は何をつないでいこう やっと起き出して付けた ラジオのニュースに 涙がこぼれる 知らない誰かを あな…

祈りを宇宙(そら)へ

光の妖精 舞い降りて 樹々に明かり灯す 幸せであるように 願い込め 優しい心が届いたら この街は愛にあふれた 世界が愛で満ちたなら サンタを待つ子供のように ベッドに入ろう 枕元に靴下を忘れずに あの空の 輝く星ひとつ 心に留めて あなたの未来が 素敵で…

その18 二度寝のしあわせ

空気を切り裂き なりひびくアラーム 手探りで止め もう少し もう少しだけと 夢の泉沈んでゆく 朝は嫌いじゃない 新しく清潔な空気に 心も身体も生まれ変わる 好きだ。と、思う。 けれど 暖かくふかふかの布団は それ以上に 私を幸福にする ダメな人間と言わ…

大丈夫!のんびりいこう

心に疲れを感じたら 少し休んで 深呼吸しよう カラダの空気が 入れかわって 心に力が戻ったら 今度はゆっくり 歩いてみよう 僕らが歩くこの道は どこまで続くか 誰にもわからない そんなに がむしゃらにならなくても 大丈夫だよ 目的地は 無くなったりしない…

その17 川の記憶

源流に支流が 注ぎ 重なり 流れ 流れて 流れゆく 海になれば海を生きる 水面にどんな景色を映したの? 紅く燃える山 その先に沈む夕陽 巣に帰るカラスたち 闇を照らす満月 囁くように光る星々 いつかの友に会いたいと 雲になり 陸を目指す 懐かしい想いが溢…

その16 晩秋の朝

急に決まった平日の休み 雲ひとつない空を見上げる あの映画は、また今度でいいか ドライブがてらホームセンターに行った 小さな花をつけたビオラを連れ帰り プランターに植えた 花があるっていいな 毎日、たっぷり水をやった 応えるように花が咲く 嬉しかっ…

その15 Happybirthday

もう大丈夫だよ そんなに気を遣わなくても あなたの優しさはちゃんと 伝わっているから それより あなたへの感謝の気持ちが ちゃんと届いているかな 心配だよどんなに言葉にしても 足りないくらい だから、いっぱい いーっぱいハグしよう 今日この日に この…

その14 おつかれさま

今日も一日、お疲れさま。 最近、どう? 私はね、まあまあかな 雨が降って寒かったね 風邪ひいてないかな? 誤解されたり、理不尽な事言われて 心が痛くて泣きたい夜や 呑まなきゃやってられない時って あるよね 今日は呑んじゃおう!付き合うよ! 知ってる…

その13 心の氷を溶かすのは

「信じて疑わなければ 願いは現実になる」 ───ならば 心を揃えてイメージしよう 武器のない世界を 差別のない明日を 平和な未来を願い続けよう強く 強く 強く 小さな願いは、一つになり やがて歴史を変える大きな力になる 僕らはホモサピエンス 同じでしょう…

その12 秋 〜キラキラ〜

金色の絵の具 撒きながら 太陽は西の空 キラキラ キラキラ 銀杏の葉 キラキラ キラキラ 風の色 ゆらり ひらり 舞い降りて 靴先に金色の道 いつもの景色 キラキラ キラキラ 輝いて 美しい絵画のよう 今日、この日を 無事に過ごせた安堵と 終わってゆく寂しさ…

その11 飛翔

飛翔 飛べなくなった 鳥がいた 歌を失くした 鳥だった ある日 鳥は 夢を見る 空色の風の中 何処かを目指す 鳥よ 羽ばたけ 空へ 羽ばたけ 羽ばたけ 飛んで行け 羽ばたく 羽ばたく 飛んで行く 風を切り 風に乗り 風になり やがて 雲を越え 天に届け 悠々と 下…

その10 メッセージ

ご訪問、ありがとうございます(o^^o) 21日の王様のブランチで紹介されていた映画「僕のワンダフルライフ」 http://boku-wonderful.jp/sp/ 最愛の飼い主に会うために、50年で3回も生まれ変わった犬、ベイリーのお話です。 素敵なお話だなぁ。ちょうど、上映中…

その9  雨上がりには顔上げて

雨は何もかも 優しく包んでくれる しっとりと 水のベールを纏って 木々や花 立ち並ぶ四角いビルの輪郭も 柔らかく 優しい 白く霞んだ空気は ほんのり冷たくて 起き抜けの肌に 心地いい 今日は買ったばかりの あの傘をさして 優しいベールの中を歩こう 雨粒が…

その8  かもしれない

かもしれない 怒らせたのかもしれない 傷つけたのかもしれない 嫌われたのかもしれない 午後から天気は下り坂 鉛色の空は 重さを堪えきれず 今にも 泣き出しそう 気のせいかもしれない 偶然かもしれない やっぱり・・・ そうなのかもしれない 答えは あの人…

その7

地球は静かに息をしている46億年という長い時を生きている 人間は何とかして舵をとろうとしているその偉大な力を操縦出来ると信じている 忘れていないか自然があって人間がある自然に生かされている 思い上がっていないか計算によれば、化学的には、物理的に…

その6

夜が 空が陽気なオレンジから哀しみを抱いたブルーグレーに変わり部屋の明かりが 灯りはじめるカーテン越しに生活の気配がするビルの隙間を縫うように走る電車に揺られながらそれぞれの窓の中暮らしに思いを巡らせる 夕食の匂いに包まれる部屋届かない想いに…

その5

アイスクリームが好きだ いつも君は アイスクリームの入った袋を ぶら下げてやって来る 君と並んで カフェで 旅先で 映画を見ながら 暑い昼下がりに まあ だいたい いつ食べてもおいしいのだけど なかでも 真夜中のアイスクリームは 最高に素敵 お風呂上がり…

その4  清らかな心で

清らかな心で 優しく しなやかに 信念を持って 生きていたい 狡い人が 棘をかくして 近づいて来るんだ 笑顔でさ 嬉しくなって 手を差し出す チクリ 心に刺さる 棘が いたい イタイ 痛い それがどうしたと 笑えれば 清らかな心で優しく しなやかに 信念を持っ…

その3 挨拶

おはようございます挨拶するこんにちは返される 一瞬湧いた感情を消すように静かに息を吸い込んだら相手の生きている世界に敬意を払い こんにちは言い直す 相手からはもう何も返って来ない こんにちは挨拶しておはようございます返されたら あなたはどうしま…

その2 宿題

小学校低学年の時だっただろうか詩の宿題が出た ベランダでキラキラ光る給水塔を眺めながら思い浮かんだ言葉を並べた猫 青空 風 キャンディ ・・・好きなものを気持ち良いリズムでパズルのようにはめ込んでゆく何て自由で楽しいのだろう幸せだった時間を忘れ…

その1  コメント

「もうすぐ引越すんだ」 彼は言った 平らなところで足を取られたような無防備さで心はバランスを崩した手を伸ばしたら届きそうな距離でそこにいた人夢が覚めようとしていた ずっと渡したいものがあった 忘れられて静かになった場所をみつけてそっと それを置…